佐久市のリーダーより

2015,12月 長野県佐久市から

今年5月から来年4月まで1ヶ月に1回1年間ゲームを続けて行っている地区のサロン(老人会)の中心となっている世話人の方(77歳の男性)よりA4用紙6枚にわたり感想をいただきましたので抜粋してご紹介させていただきます。少し長くなってしまうかもしれませんがご容赦くださいませ。

・7回目のゲームを終えた頃運転免許証の更新の講習会に参加するとその時に行ったテストが 自分の生年月日、今日の日付曜日を書くなどから始まりましたがよく考えると認知症予防ゲームのはじめにやることに似ていて目、頭、手と関連した動きが思ったよりすらすら出来て満足できました。これは認知症予防ゲームのおかげかなと思っています

・お手玉を回す中で3つも4つも貯めこんで笑っている姿を見るとほっとします日常生活の中で失敗を笑っていられるでしょうか、できません。このゲームは思いっきり笑って普段の生活の中で抑圧されている自分を爆発させているんです。私はできなかったそれでもいいんだと思った時安心感、明るさが笑いの中にあってとてもいいです。笑って明るさを取り戻してこれでいいんだと自己肯定感を心の中に持って生きる力を取り戻す瞬間があるように思えます

・認知症予防ゲームを通して人間には仲間と一緒にいる事、活動する場があること、活動することがあること、が大事なんだとしみじみ思いました。

・言葉集めでは言葉が出てこなくて歯がゆい気持ちになる、あの時の気持ちは若い時には味わえませんでした。老いてくると怒ること大喜びすることも興奮することもないしひとりでいると会話することも少なくなり脳の刺激がなくなります。そこでのこのゲームは簡単なゲームのようですが奥が深そうです。「あ」と言われたら20や30の単語がさっと言えたらいいな

・どじょうさん 隣の人の指をぎゅっと握るあの瞬間を忘れません。捕まえたと思うと同時に隣の人の温かさが伝わるんです。これが上手にできるようになると自動車を見てもさっと避けられるようになるかもしれません

・お手玉回し だんだん調子が出てきたところに変えてのコール。さあ大変、何が何だか分からなくなる。お手玉が溜まり始めそして笑いが起こる。この時会の雰囲気が最高になる、このゲームの中に秘薬が込められているように思えます

・じゃんけんゲーム 簡単な遊びなのに乗ってくるとつい真剣になり夢中になって声も大きくなるので不思議です。子供はじゃんけんが好きですが老人も大好きなんだと言う発見をしました。美しいリボンもいいですね。箱の中で寝ているリボンを目覚めさせるあの瞬間はっとします。勝ち残り勝ち残りでリボンを独り占めして首にリボンをかけたときの顔本当にうれしそうにみえます。普段味わえない脳の興奮状態を作っていただけるあのゲームは老人たちにとっては素晴らしい贈りものだと思います

・このゲームを行う時6人の方が来ていただきますがこんなにたくさんの方が?とびっくりしました。この頃やっとその意味がわかったんです。そっと寄り添って何気なく言葉をかけ ていただいている姿を見ています。ひとりひとりを大事にして、一人ひとりにして、全員が元気になっていると思います。

・玄関に入ってくる時に迎えていただける会の人たちは皆さんほっとされていると思います

・認知症予防ゲームは本番ばかりが良いのではなくて玄関で来る人を温かく迎えることから始まっているんだと言う事を発見したんです。

このお手紙を頂いて嬉しくて、会の皆さんの顔が浮かんできて、感動しました。この会はあと4回で終わる予定です。今度は参加の皆さんから直接感想をお聞きするつもりです。